タイトルを見て目を疑った人もいるだろう。
これは特定の層に向けて発したい記事である。
今年、忙しい合間や暇な時間を縫ってランクをちょこちょこ回していた。
「上手くなることを目標にランクを回そう」という目標を掲げてやっていた。勝ちだけを意識してやると、趣味でやるゲームでストレスを溜めることになってしまうからだ。
しかし、特定のランクで停滞し始め、さらに「0LPで負け続けても降格しない」という仕様を利用してお試しピックを練習した結果、内部レート(MMR)まで腐らせてしまった。勝敗の割にランクが上がらなくなり、ゲームでストレスを溜めたくないため、リアルが忙しくなるとやらなくなってしまう……いつものパターンだった。
何が悪かったのだろう。
お遊びピックをしたから?
「操作方法を知っている」ことと「使える」ことはイコールではない、という事実を、まさか理解していなかったからだろうか?
練習意識でやって負け癖がついたから?
上のどれも特に間違っていないと思う。しかし核心を突いたような感じもせず、悩んでいた。
話は突然変わり、Set16に入ってTFTを1年ぶりぐらいにやっていた。
私がSetに慣れるまでノーマルで回すのだが、あるときふと思った。
「今の自分のレベルなら、ノーマルを考えてやるだけでも勉強にならね?」
言ってしまえば味方のいないバトルロワイヤルであり、考えてみると「ちょっと強いCPU戦」と変わらない。
また、運だけのように見せかけて非常に実力が出るゲームである。例えば titleさんが真面目にアンランクからランクを回したとしよう。平均順位1.5位以内でチャレンジャーに到達すると思う。ダイヤモンド下位ぐらいまでなら、20試合やったら20試合全てで1位を取れるはずだ。
これがさっきの話とどう繋がるかというと、TFTは本人が上手いプレイヤーであれば、マスターぐらいまでは周りは関係なく上位を取り続けられるということだ。
じゃあエメラルド2でスタックしてるそこの君(1年前の私だ)。ノーマルでとても真面目にやればずっと1位を取れるだろうか? 答えはノーだ。
確かにランクと違ってメタとなっている構成は少ないし、明らかに遊んでいるプレイヤーもいる。急に爆発して7人になることも珍しくない。しかし、そういうプレイヤーに囲まれてもなお、真面目にやったとして、1位はおろか上位を取り続けることは、ほぼすべてのプレイヤーにとって不可能に近い。
なぜか? TFTを理解していないからだ。
レベリングの基本中の基本と、MetaTFTの構成を見て盲目的にやって勝てるゲームではなくなってきている。Set3ぐらいまではそれだけでもダイヤモンドに行けたが、ここ5年でプレイヤーのレベルはすごく上がったと思う。
9割ぐらいの人は、駒のスキル、仕様、ステータスについてすら非常に理解があやふやなのではないか。
TFTで勝ち上がるためには、そういった基本的な情報をしっかり押さえたうえで、メタとなっている構成がなぜ強いのか、どういうときに行くのか、どうやって進行するのか、そういった構成に行けないときはどうするのか、それを踏まえて1ステではどういう駒を強めに見るのか、オーグメントはどうするか、配置は……など、考えることが非常に多い。
こういった情報はチャレ帯の配信やYouTube動画(日本に限らず。TFTは質のよい情報が日本語で手に入りやすい部類だとは思う)、無償で中韓の翻訳記事を出してくれる神、様々な統計サイト、上手い人とのコミュニティなどで自分で得るものだ。
少し脱線してしまったが、何が言いたいのかというと、「ノーマルで真面目にやって10戦連続で1-2位を取って、ちゃんと自分が環境で強い構成のやり方を理解した(ここで理解したというのは前述の通り、単に駒の並びと理想アイテムを知っていることではない)と思ったら、初めてランクで回すべき」だということだ。そこで初めて、実際のランクの卓だと環境構成はこういう風に競合するから……といった「ランクでしか味わえない点」を学べばいい。
これはサモリフでも同じだ。
ノーマルなんてお遊びなんだから、どういう対面が来ても、後出し先出し如何にかかわらず同レート帯~ちょい下ぐらい、かつそのレーンメインでもないなら、10回やれば7回はレーンに勝てるし、カウンターを当てられたとてイーブンかそれ以上に持ち込めるだろう。
しかし、TFT同様、ほとんどの人にとってそうではない。多くの人にとっての「このチャンピオン使える」は使えていない。操作方法を知っているだけだ。そういったプレイヤーを相手に勝てないということは、あなたも「同じ狢(むじな)」である。上手くなりたいならTFTと同様のことをするまでだ。幸いなことに、昨今のコミュニティのおかげで少しずつ日本語で情報が手に入るようになってきた。
ノーマルで10回やって8回はレーン勝てるし、カウンターを当てられてもイーブン以上に持ち込める状態になった、10試合やれば7試合は勝たせられる。その時点で(そのレート帯においては)初めて「使える」と言っていいと思う。
(ちなみにミッド・ジャングルの場合は、10試合やって8-9回試合をキャリーして勝てるぐらいにしてください。それぐらい影響力の高いロールです。くれぐれも味方ジャングラーとレーナーのせいにしないように)
ちなみに当たり前のことだが、ソロでやってください。
Fakerはノーマルで勝ちすぎてマッチングしなくなったから仕方なくランクを回し始めた、という逸話があるが、理論としてはそれに近い。あなたが本当に上手いプレイヤーなら、Zeusなら、Tarzanなら、Chovyなら、Viperなら、Keriaなら、どういう試合でも勝てるはずだ。
さらに、ノーマルで勝ち続けると、MMRの関係でノーマルでもランクと同じくらい、あるいはそれ以上の強敵と当たるようになる。それでも勝てるようになっていれば、その状態でランクを回せばすぐに上がることだろう。
このやり方をおすすめしたいのは、私のようにランクで勝ち負けを意識するとストレスになってしまう人だ。特に試合が終わるたびにLPの増減で一喜一憂している人は、今すぐランクをやめたほうがいい。趣味がストレスになったら終わりだと思う。この方法の一番いいところは、負けても失うものが何もないことだ。多くの人はノーマルを「練習」、試合を「本番」ぐらいの感じでやっていると思うが、練習でできないことが試合でできるわけないのである。
一方、ランクでストレスが溜まらず、ちゃんと反省をして臨める人の場合は普通にランクを回したほうがいいと思う。自明だ。
TFTでもサモリフでも「ノーマルとはいえハードルが高くない?」と思うかもしれないが、そこまでできるようになれば勝手に上手くなっているし、ランクもぐんぐん上がるはずだ。
という理論を思いついたので
誰か実践してみてほしい。
ちなみに、さっきの私なりの答えは
「上手くなることをモチベーションにランクを回すことは、今の私にとっては難しかったから」